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ヤマモトクレータ
Updated : 2009.05.18
Observation date : 2008.03.10
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日本人の名前のついたヤマモトクレータ(上図)は、月の裏側北部(58.1N,160.9E)の高地にある古いクレータです。月の裏側高地にある大きなクレータは老化が進んでいるものが多く、このヤマモトクレータも、40数億年前に月の裏側地殻が形成されて(※1)以後の長い歴史が刻まれた最も老化したクレータの一つだと考えられています。地形カメラによるこの画像を見てもその歴史がいろいろと見て取れます。

ヤマモトクレータは直径76.0 kmある比較的大きなクレータですが、その縁の崖ははっきり見てとれません。クレータ全体にかけて度重なる隕石の衝突で掘り起こされ老化しているため、南から西の縁ははっきりしない平らな所が多くみられます。また、東の縁には小さくて老化した数個のクレータが連なっています。クレータの内側は、微小なクレータが点在する平らな底になっていて、中央丘はみられません。起伏の緩やかな南西の縁の外にはヤマモトクレータができたよりもあとにできたと考えられるお椀形の小さいが新鮮なクレータがあります(拡大図A)。

ヤマモトクレータは日本の天文学者、測地学者の山本一清(やまもと いっせい: 1889 - 1959)にちなみ名づけられました。彼は京都帝国大学理科大学物理学科卒業で、水沢緯度観測所で観測を続け、その後花山天文台長に就任しています。1920年には日本で最も歴史の長い天文同好会を結成するなどアマチュア天文家との交流を深めました。1925年には京大教授となり、生涯を通じて天文学の普及・発展に大きく貢献しました。この同好会は、その後「東亜天文学会」として現在も活動を続けています。

※1 40数億年前にまず月の地殻が形成され、その後に海と呼ばれる部分が形成されたと考えられています。モスクワの海の研究で明らかにされたように、月の裏側の海の形成年代は新しいもので約25億年前と考えられています。

当該のデータ処理は、LISM/TC 機器チームが実施しました。

画像の選定およびコンテンツの作成は、LISM/TC監修グループが実施しました。

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