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TCデータによる「モスクワの海」のマグマ噴出量の解析
Updated : 2010.04.23
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  本内容は、2009年11月6日付けで米科学雑誌「Geophysical Research Letters」に掲載された論文「Mare volcanism in the lunar farside Moscoviense region: Implication for lateral variation in magma production of the Moon (Morota et al., GRL, vol36, L21202, published on 6 Nov. 2009)」に関するものです。

  月周回衛星「かぐや(SELENE)」搭載の地形カメラによって、月の裏側で最大の海の一つである、「モスクワの海」のマグマの噴出量が明らかになりました。

  月の海は表側では32%の面積を占めていますが、裏側では2%以下しかありません。このような月の表裏における海の分布の非対称性(月の二分性問題(*))の原因として、(1)表側と裏側でマグマの生成量が違っていた、(2)表側の地殻が薄いためにマグマの噴出が起こりやすかったが裏側では地殻が厚くマグマの噴出が起こりにくかった、という二つの解釈がこれまでに提案されてきました。しかし、どちらの原因の影響が大きかったかは不明でした。
  今回の研究では、裏側で地殻が薄い領域とされる「モスクワの海」に着目し、高い分解能を持つかぐやの地形カメラ(TC)のデータを用いて、海に隠されているクレータの埋まり具合を調べる事により、海を構成する溶岩の体積を正確に見積もることに成功しました。さらにその結果を表側の同サイズの衝突盆地内の溶岩の体積と比較することで、表裏での海の面積の違いは地殻の厚さの差だけでは説明ができず、表側と裏側でマグマの生成量が3