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月のマグマ噴出史の解明
Updated : 2012.03.29
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本内容は、2010年12月28日付けで国際科学雑誌「Earth and Planetary Science Letters」に掲載された論文「Timing and characteristics of the latest mare eruption on the Moon (Morota et al., EPSL, vol302, 255-266, 2011)」に関するものです。

  月の海と呼ばれる暗い部分は、月の内部でできたマグマが噴出して溶岩として表面を覆ってできた領域です。このマグマ噴出の歴史を知ることは、月の内部がどのように冷えていったか、更には月が最初にどれだけ熱くつくられたか、を理解する上で重要であり、月の起源を推定するための鍵となる情報です。我々は、地形カメラによって得られた膨大な量の画像データを元にクレータ年代学という手法を用いて、これまでに高い空間分解能の画像データが得られていなかった月の裏側の海と嵐の大洋・雨の海領域(図中のPKT領域)の数多くの溶岩の年代決定を行いました。
  解析の結果、月では全球的に25億年前まで、嵐の大洋・雨の海領域では15億年前までマグマ噴出が起こったことが明らかになりました。月隕石の年代決定から43億年前にはすでにマグマ噴出活動が始まっていたことが知られています。つまり月の内部は全球的に20億年もの間、嵐の大洋・雨の海領域にいたっては30億年もの長期にわたって熱かったことを示しています。
  なぜこれほどまで長い間、月が熱いままであったのかはよくわかっていませんが、現在は新たに生まれた謎の解明に向けて更なる解析を進めているところです。

解説文:諸田 智克 (名古屋大学大学院 環境学研究科)

当該のデータ処理は、LISM/TC 機器チームが実施しました。

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