お知らせ(2009年3月)

国立科学博物館(上野本館)地球館地下3階 天文コーナーでは、【ミニ企画展】名物展示 「月の石」 と題して、平成21年3月17日(火)~平成21年9月6日(日)まで月の石の展示と共に関連資料を紹介するミニコーナーを期間限定で開催しています。
また、この展示コーナーでは、「かぐや」の映像なども紹介されています。

国立科学博物館 【ミニ企画展】名物展示 「月の石」



平成21年3月14日(日) パシフィコ横浜5F小ホールでJAXA宇宙探査イベント「宇宙探査の始動 - Inspire the future -」が開催されました。当日は悪天候にもかかわらず多くの方にお越しいただきました。イベントでは、アーティストによるコンサート(第1部:音楽と探査映像の世紀)や講演・パネルディスカッション(第2部:宇宙探査、構想から実演へ)が行われたほか、展示スペースで月・惑星探査に関する様々な展示が行なわれました。

「かぐや」に関する講演だけご紹介しますと、まずは第1部で、歌手の土居裕子さん、サウンドプロデューサーの楯直己さん、ピアニストの貞光裕美子さんらのコラボレーションコンサートがありました。「かぐや」がとらえた月や地球の映像をバックに、土居さんの優しい歌声、貞光さんのピアノの澄んだ音色、楯さんのエキゾチックな歌声・音色がマッチして、本当に宇宙にいるかのような神秘的な30分間で癒されました。
第2部では、「かぐや」のマルチバンドイメージャ(MI)の主研究者の大竹真紀子氏による「月探査計画について」と題した講演がありました。大竹さん担当のマルチバンドイメージャのこれまでの成果について最新の観測画像を交えた詳しい説明がありました。「命あふれる青い地球は宇宙のパラダイスといえますが、私にとって、何十億年前の地質がそのままに残っている月面はまさにパラダイス」と熱弁する大竹さんの月面鉱物の研究への情熱がひしひしと伝わってきました。

展示スペースでは、「はやぶさ」、「かぐや」、「SELENE-2」、そして次期月・惑星探査の展示が行なわれました。月面ローバや、小惑星イトカワの模型や、宇宙服を着たお兄さんなど、珍しいものが多く、写真をとられている方も大勢いらっしゃいました。「かぐや」のブースでは、高精細の“さわれる月球儀”、「かぐや」が見た月の映像、月シートなどを展示しました。今回が初めて皆様へのお披露目となる高精細の月球儀は大変好評で、リアルな月の凸凹や地球からは見えない月の裏側に皆さん夢中になっていたようでした。

かぐやは、2009年2月に月面上空約50kmまで軌道を下げ、その後も後期運用の観測を続けています。これからも応援宜しくお願いいたします。

平成21年3月16日 SELENEプロジェクト

展示スペースの様子

展示スペースの様子1展示スペースの様子2展示スペースの様子3



来たる4月18日(土)の筑波宇宙センター特別公開に向けて、「かぐや」ドームプロジェクトが着々と進行中です。
ダンボールで直径4メートルのドームを作成し、特別公開の際には「かぐや」が撮影した月の姿(左下写真)や、現在作成中の3Dプラネタリウム予告映像などを放映する予定です。現在は、10分の1のモックアップ(中央下、右下写真)を作成し、いよいよ直径4メートルのドーム作成に取り掛かろうとしています。

なお、当ホームページにおいて、今回作成するドームの型紙や作成手順なども公開する予定です。上映映像1ドーム模型横ドーム模型俯瞰



(財)日本科学技術振興財団では、優れた科学技術に関する映像を選奨し、科学技術の普及と向上を図ることを目的として科学技術映像祭を開催しています。
3月6日に第50回(平成21年度)科学技術映像祭の入選作品が発表され、「かぐや」の打上げから定常運用開始までを、プロジェクトマネージャ、サイエンスマネージャ、観測機器チームのインタビューおよび初期画像とともにまとめたドキュメンタリービデオ 「遥かなる月へ -月周回衛星「かぐや」の軌跡 -」が科学技術部門優秀賞を受賞いたしました。

ドキュメンタリービデオの1シーン
第50回(平成21年度)科学技術映像祭の入選作品>>